ヒロの進(ひろのしん)です。
最近、不便・我慢を売る商売ってできないかな?な〜んてことをボ〜っと考えたりしています・・・ダメかな。
なぜかというと・・・
通勤途中の車内で、ラジオを聴くかわりにYouTubeの音声でいろいろな講座の音声を聴くのが日課になっています。
私がガラケーでなくスマホを持つ理由は、このYouTubeの見やすさとカーナビアプリの便利さです。
先日、作家の野口嘉則さんの講演をYouTubeで見つけて聞きました。メンタルマネジメントやコーチングの分野で活躍されている方です。
お話のなかで特に興味深かったのは、現代人は「自分の思い通りにならない」ことに対しての耐性(耐える力)が極端に弱くなってきているということでした。「クレーマー」や「モンスターペアレント」の急増が分かりやすい例です。
不都合、落胆、思い通りにならない状況に自分の心が耐えられず、自分の心を守るために無意識のうちに「怒り」にすり替えて他者に感情をぶつけるのだそうです。
自分の心の状態を自分で引き受ける器(うつわ)が現代人は小さくなってきている。心の器に余裕がある人は、たとえクレームであっても紳士的なクレームができるということでした。(クレーム自体は悪いことではない)
では、なぜ「自分の思い通りにならない」ことに対しての耐性が弱くなってきたのか?
いくつか要因が考えられる中で、世の中がどんどん便利になってきたことも関係しているそうです。
例えば寒いとき、昔なら火鉢に火をおこしていたものがストーブになりエアコンになって、ボタンひとつ押すだけで快適な環境にできるようになった。
逆に暑いとき、かつては団扇(うちわ)だったものが扇風機になり、そしてエアコンになり。
何の苦労もなく指先ひとつで身近な環境をコントロール(操作)できるような生活に慣れていくうちに、自分は周囲の世界も操作できるという万能感を錯覚するんだそうです。その「操作」の対象は、自然に対してや人間にも及びます。
でも、現実は思い通りにいかない。で、肥大した万能感が裏切られると・・・耐えられなくなる。
コーチングの講師である野口さんは、「どうしたら部下たちがちゃんと仕事をするようになりますか?」「どうしたら子どもが言うことを聞くようになりますか?」と質問されることがあるそうです。この質問の陰には、他者を「操作」したいという心理があるといいます。
じゃあ、耐性が下がった現代人はどうしたらいいか・・・
ま、それは野口嘉則さんの著書をお読みいただくなり、講演を聴くなりしていただくとして・・・
ここからは私の世迷い言。
便利な世の中で、「待つ」「ガマンする」「手間をかける」機会が減る中、たしかに私自身も堪え性(こらえしょう)がなくなっているかもなぁ。
「仕事」や「学び」など自分から「耐えるべき」と身構えて臨むことには、それなりに耐えられます。
でも例えば新型パソコンや新型スマホの処理スピードと通信スピードに慣れてしまって、たまに古いパソコンなどを操作した時、ほんの5年くらい前には平気で待っていたはずの待ち時間でさえ「遅っせぇ
」とイライラしてしまいます。
今、私が享受している便利さは、いろいろな個人や企業の努力の上に成り立っています。
この努力が、世の中の人たちから「耐性」を奪うことにもつながっていると言える・・・?光と影ですなぁ。
もし、そうなんだとしたら「お客様の便利のために」というタイヤハウスまきのの取り組みも例外ではないということでしょうか・・・?
とはいえ、安全なタイヤの供給とメンテナンス・保管を通じて、お客様の安心・安全なカーライフ、ひいては安全な車社会の一助となろうという、タイヤハウスまきのの努力は変わりません。
ただ、個人的に妄想しているのです・・・商売として不便、我慢、手間をお客様に提供して、ひいては現代人の「自分の思い通りにならない」ことへの耐性を高めて、クレーマーやモンスターペアレントが減るような世の中につながらないかなぁ・・・なんて。
「コラ! ボーっとしてないで仕事せぇ!!」(他スタッフの声)
「スイマセン!」・・・怒られちゃった